太鼓の撥は、消耗品です

使えば少しずつ減り、折れることもあります
それでも、同じ撥を使い続けていると、「これは自分の撥だな」と感じる瞬間があります
川合木工所では、太鼓の撥への名入れやロゴ刻印に対応するため
CO₂レーザーマーカーを導入しました

もともと私たちは、棒材を中心に、木と向き合う仕事を続けてきました
太鼓の撥づくりも、その延長線上にあります
刻印についても、何か新しいことを始めるというより
これまでの仕事を、どう丁寧に積み重ねていくか
その延長として考えています

刻印を入れるからといって、撥の使い心地が変わってしまっては意味がありません

重さやバランスが変わらないこと
使っているうちに違和感が出ないこと
そして、木そのものの表情を壊さないこと

そんな点をひとつずつ確認しながら、刻印と向き合っています
刻印は、主役になるものではありません
ただ、名前や言葉、ロゴが入ることで、その撥が「自分たちのもの」として意識され、
使う時間に、ほんの少し意味が加わる
そのくらいの距離感が、ちょうどいいと感じています

現在は、太鼓の撥だけでなく、木製のキーホルダーや記念品など
チームやイベント向けの木製アイテムへの刻印にも対応しています

あとから振り返ったときに、そのときの音や時間を思い出せる
そんな使われ方も、いいなと思っています

撥は、いつか使い切ります
それでも、刻した文字や印は、手に取ったとき、ふと目に残ります
その一本が、音と一緒に、静かに寄り添う存在になれば
そんな思いで、刻印を行っています